この世に生きるすべてのものに共通する
食べなければ生きていけない
ということ。
め以子の女学校の卒業式で、先生が生徒たちに贈った最後の言葉。
いままで特別なことは、何もしてやれなかったと言った父ちゃんに
め以子は、
子どもの頃から、いつもおいしいものをいっぱい食べさせてもらって
しあわせだったと言った。
父ちゃんは、
おまえのガキにもそうしてやれ
と言った。
悠太郎と一緒になることになって、大阪に向かう電車に乗り込む
駅のホームで
お嬢さんをしあわせにします!と言った悠太郎に
父ちゃんは言った。
なんでもいいけど、
飯だけは、たらふく食べさせてくれよ。
そして、動き出した電車から見送ってくれたみんなに向かって
18年間、ごちそうさん!と手を振って別れを告げた。
食が紡いできた愛に
わたしは、たった15分のドラマで3回泣いた。