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Chan Cafe

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らくがん

長野県の小布施のおみやげだと落雁をいただきました。
日本古来の干菓子、なんとも上品なお菓子です。
ほんのり栗の香りがしました。
小布施は、栗の産地として有名だそうできっと栗落雁なのでしょう。

小学生の時読んだ、湯川秀樹氏の自叙伝で
落雁がでてくるくだりがありました。
おじいさんと漢文の勉強をしていて、眠くなりそうになったときに
いつもおばあさんが熱いお茶と落雁を運んできてくれたのだそうです。
口に含んだ落雁に熱いお茶を飲むととろりと口の中にとろけて
なんともいえない幸せな気分になる・・・云々を読みまして
落雁とは、どんなにおいしいお菓子なのだろうと母にねだりました。
さて、当時の私に落雁のおいしさがわかるはずもありません。
チョコレートだのクッキーだの口のなかがもっと喜ぶものが
もうふんだんにあった時代ですから、落雁はとても地味なちょっと
がっかりした味だったのでありました。

それから何年か経ち、茶道を嗜むようになって再びであった
「二人静」という落雁にあのときの湯川博士の幸せな気分が
わたしにもやってきました。
そして、今回いただいた落雁もじわ~とお茶といっしょに口の中に
ひろがる上品な味に舌鼓をうつのであります。
初秋の小さな小さな幸せでした。
by beagle_lovers1130 | 2005-10-01 00:50 | my groooovy days